13歳の君へ

これからする話は、君が16歳になった時、より良い選択が出来るためだ。

あと3年すると、君は16歳になる。

16歳になると、君は選択しなくてはいけない。

それは、社会に出るか、高等教育を受けるかだ。

小学校、中学校というのは、義務教育なんだ。一方で、高等学校、専門学校、大学は義務ではない。義務ではない教育は、君が望んではじめて受けることができる。

いつ社会に出るのかは、君が選ぶんだ。中学校を卒業すると同時に、社会に出てもいい。その場合は16歳だ。高等教育を受けたいなら、社会に出るのを、最長で27歳前後まで猶予される。

16歳で社会に出ると、同年代で、誰よりも早く社会経験を積めるという、アドバンテージがある。社会というのは、何でもありで、いろんな人間がいるということを、文字通り体験することができる。君の友達のほとんどは、この選択をしないだろう。そして、君も、まずしないだろう。だから、16歳から仕事をしている人は、勇気があるんだと知らなければいけない。

高等教育を望むなら、なんでもいいから理由が必要だ。なぜなら、みんなが支払った税金の中から、君のためにお金を出してくれるからだ。高等教育は義務ではない。君が、より社会に貢献できるように見込んでの、投資なんだ。だから、望んだのにやらないというのは、許されない。宿題をやらなかったり、出席しなかったり、集団の輪を乱したり、法に触れるようなことをすると、その瞬間に、投資は打ち切られて、退学という形で、強制的に社会に出される。

理由は本当になんでもいい。

16歳で社会に出るのは怖いから、とりあえず高校に行きたい。

これも立派な理由だ。

16歳から27歳の間で、君は社会に出なければならない。学生というのは、社会人よりもはるかに楽だ。学費を納めているから、半分以上はお客様扱いしてもらえる。しかし、社会に出ると、君はお金を頂く側になるんだ。受ける圧や、それに伴う責任は、まったく比較にならない。

よい高等教育を受けたいなら、いまから出来る限り良い成績を修めることだ。なぜなら、みんなが価値があると認める学歴は価値を持ち、選べる職業の選択肢が増えるんだ。

16歳で社会に出たいなら、今から準備することだ。